2004年視察報告

2004年2月4日〜5日

 常任委員会地方都市視察に行ってまいりました。
 私の所属しております環境建設委員会は広島県福山市、愛媛県松山市に行ってまいりました。視察の様子をご報告させていただきます。
 2月4日は福山市にまいりまして、市内を視察し市役所の中で資料をいただき職員の方から説明をしていただきました。主として交通整備と都市計画について勉強をさせていただきました。
 福山市では、市街の中心から放射状に交通機関が伸びているそうで移動にあたっては出発地から一旦、市の中心部ヘ出てから目的地に向かうため、通勤・通学ラッシュ時には道路がマヒしてしまうことが大きな課題だとのことでした。そのことに対する取り組みとしては、幹線道路にループバスを通すことによって車輌の乗り入れを減らすことや、放置自転車への対策として市内の数ヵ所にレンタサイクルの拠点を整備し、自転車の絶対量を減らすことを目的として実験しているそうです。
 都市計画につきましては、市民が自然と共生しながらいかにゆとりある生活空間を得ることが出来るかという観点で計画をしているように感想をもちました。山と海に挟まれ、市内を川が縦断している中に商業施設や住宅地がありますので相当の工夫がなされているようです。
 視察の最後に、福山市の市民文化ホールを見学させていただきました。入場者数約2000人を誇る大ホールは、稼動率75%を誇る自慢の施設のようでした。外観と内装の一部を写真に収めてまいりましたので掲載しておきます。

 


 翌日の5日は、高速バスで移動し松山市に視察にまいりました。松山市では、みちづくりと環境政策について勉強させていただきました。
 みちづくりという点では、歩行者・自転車優先のまちづくりということでトランジットモールというみちの造りについて説明を受けました。真っ直ぐな太い道路を蛇行させながら車のスピードを落とさせたり、歩行者にとってゆとりある歩行スペースを作ろうという試みで新宿区内にも西落合の方で部分的に実行されていたと思います。
 ただ、大きな違いとしては新宿区のトランジットモールは住宅地で自動車が高速で走って危険になるのを防ぐためといった感がありますが、松山市の場合は商店がある地域にも整備し、商店街の振興がはかれないかという視点でも行われているという点でした。そういう面では、今後のこの実験への取り組みについては再検証をしてみる価値があるように思えました。
 環境政策については大変様々な取り組みがなされていて興味深いものがありました。公共施設への太陽光発電設備の設置事業や環境問題を市民自らがいかにして人に伝えるか考えてもらうためのしかけづくり、住民自らが環境問題を周囲に伝えるべき人となるためのエコリーダー認定事業や、派遣事業、そしてエコリーダー・ジュニア育成事業等色々な取り組みについて説明を受けてまいりました。
 そしてそうした活動の中で環境問題に取り組んだ団体がその成果を発表するための舞台作りもなされている点も多くの人々にやる気と研鑽の場を提供しているのではと感銘を受けました。
 松山市では、施設見学として「Re・再来館(リサイクルかん)」を見せていただきました。市で、施設を作りその中味や運営を環境問題に取り組むNPOの方に委託している施設でなかなか見せ方も説明も行き届いていて興味深い施設でした。私が非常に興味を持った展示物は写真も掲載させていただいていますが、新聞のリサイクルと一人が出すごみの量の展示でした。普段の生活の中でちょっと気をつければこれだけのことができるのだと思うと自らの生活習慣も変わってきますし、どのようにして区民に分かってもらうかということを改めて考えさせられる経験をさせていただきました。



 


 以上雑駁な感想文めいた報告ですが、行かせていただいて本当に良かったと思える視察でした。